「サングラスはレンズが命」 ・・メンズサングラスもレディースサングラスも選び方の基本は一緒!
「サングラス」はファッションと同時に「目を守る」重要な機能をもっています。
「サングラス」の正しい選び方を知り、大切な目をいたわりましょう。
サングラスとは?
『サングラス』または『偏光サングラス』の表記があるかを確認しましょう。
サングラスを国内で販売する場合、「家庭用品品質表示法」による品質表示義務があります。(処方用のものを除く)
実は世の中には、有名ブランドであっても、サングラスの規定に満たない目に負担をかける「ファッション用グラス」が数多く流通しています。
長時間装用する場合は「ファッション用グラス」は避けて、「サングラス」または「偏光サングラス」の表記がある商品を選びましょう。(商品タグや商品説明の記載事項にて確認しましょう。)
紫外線透過率とは?
『紫外線透過率』を確認しましょう。
「サングラス」は、「目を守る」ために紫外線カット(UVカット)が必需的要素です。
紫外線をどの程度カットするかは表示義務があるので、その数値を確認します。
紫外線を99.9%以上カット、すなわち紫外線透過率0.1%以下の商品を選びましょう。
ここで、紫外線透過率とレンズの色の濃さは関係ないので注意が必要です。
レンズの色が濃いのに紫外線をカットしないレンズの場合、暗いために目の瞳孔が開き、
逆に紫外線を多く浴びてしまう結果となるので危険です。
★紫外線(UV)カットとは?
太陽の光には可視光線という目に見える光と、紫外線や赤外線の目に見えない光があります。
紫外線には、波長の長い順に「UV-A」「UV-B」「UV-C」の3種類が存在します。
波長の短いほどエネルギーが強く人への影響も強いのですが、「UV-C」はオゾン層で吸収されるため地表には到達しません。
そこで「UV-B」と「UV-A」が問題となります。
波長が短くエネルギーの比較的強い「UV-B」の多くはオゾン層に吸収されるものの一部は地表に到達し、
日焼けを引き起こしシミやそばかす、皮膚ガン、白内障の原因といわれています。
また、「UV-A」はしわやたるみなど老化の原因といわれています。
したがって、いかに「UV-A」と「UV-B」をカットするかが重要となります。
・UV-A:波長315nm~400nm
・UV-B:波長280nm~315nm
(可視光線:波長380~780nm、ブルーライト:波長380~500nm)
*家庭用品品質表示法による「サングラス」における「紫外線透過率」の表示は、波長が「365nm」での値を表示することになっていますが、一般的に眼鏡店関係で販売されているUVカットレンズは「UV400」といわれているものが主流で、400nmまでの紫外線を99%以上カットするものが販売されています。
プロが教えるUVカットレンズの見分け方
レンズが紫外線を本当にカットしているか、簡単に予測出来るマル秘テクニックを紹介します。
紫外線は本来目に見えないのでUVチェッカーでの測定をしないと正しくは測定出来ないのですが、
実は「365nm」の紫外線の光を主体に発するLEDライト(紫外線ライト)が存在し、それを活用することで判定できます。
UVライトは蛍光剤の含まれているモノ(インクジェット用紙等)に照射すると青色光として蛍光反応して目に見えるようになるので、この光をレンズに照射して、その青色光の減光度合で本当にカットしているかの予測は出来ます。
わかりやすいように透明レンズで比較してみました。サングラスでも同様の結果が得られます。
ライトの光が、そのまま通過するのがわかります。
青色光が明確に減光されている様子がわかります。
※ちなみにこの紫外線を発光するLEDライトで、郵便物に隠されて印字されているバーコードを見ることが出来ます。
また、白い紙や布等に照射してその反射光を見ると、紫外線吸収剤を使用したものかどうかの予測ができます。
送付されてきた通常のはがきです。普通に見ると特にバーコードは見えません。
紫外線ライトを照射すると、オレンジ色でバーコードが浮かび上がります。
可視光線透過率とは?
レンズの濃度を確認しましょう。
可視光線透過率とは、人間の目で見ることが出来る光をどの程度通すことが出来るかを数値化したものです。可視光線透過率0%は、見える光が全く入ってこない状態、可視光線透過率100%は、見える光を全くカットしない状態となります。
レンズは、色が濃くなるほど可視光線透過率が低くなります。
レンズの濃度は、紫外線カットの量ではなく、まぶしさをどの程度やわらげるかの目安となる数値となります。
レンズの色が濃ければ濃いほど(可視光線透過率が低ければ低いほど)、太陽光の強い光からのまぶしさは和らぎますが、
一方で、日陰や夕方等はより暗く感じて視界不良を起こしやすくなります。
また、濃ければ濃いほど、相手から自分の表情は見えにくくなります。
したがって、用途に応じて適切な濃さのサングラスが必要となります。
・濃度85%以上(可視光線透過率15%以下)
特に日差しが強い時に有効で、相手からは自分の目が見えない濃さです。
曇天や室内では、視界不良を起こし使いづらい状況となります。
・濃度70~85%程度(可視光線透過率15~30%程度)
比較的さまざまなシーンで使用しやすい濃度です。
テニスやゴルフ、野球等のスポーツでは可視光線透過率25~30%前後が多少の天候の変化にも対応でき、使いやすいと思われます。
・濃度50~70%程度(可視光線透過率30~50%程度)
オールラウンドでどこでも使いやすい濃度ですが、相手から自分の目や表情がわかりやすい濃度です。
強い日差しの下では、眩しさを感じやすくなります。
・濃度25~50%程度(可視光線透過率50~75%程度)
通常のメガネでもこの程度の色を入れている人もいる濃さです。ファッション性を加味した日常的な濃度となります。
濃度約20%以上のレンズは、夕暮れや夜間の運転には使用できないので注意が必要です。
・濃度20%以下(可視光線透過率80%以上)
ほんのりと色が付いている程度の濃度。夕暮れや夜間の運転にも使用できます。
相手から自分の表情は、はっきりとわかります。
※用途にもよりますが、サングラスとして日本人にお勧めの濃度は60~80%程度です。
尚、欧米人は虹彩の色が薄く、まぶしさに弱いので、比較的濃い色を好むようです。
サングラスレンズの素材とは?
レンズの素材を確認しましょう。
素材によりレンズの厚みや光学性能、レンズの耐久性等に違いがあります。
①CR-39・ウレタン系素材/プラスチックレンズ
サングラスのレンズの主流はプラスチックレンズです。
そのプラスチックレンズの中で、光学性能が良く(目に良く)、耐傷性、耐薬品性、耐用年数等に優れて、
一般的に度の付いたメガネレンズとして使用されているのがこの素材です。
プラスチックレンズの中では、目に負担をかけない最上級のレンズといってもよいでしょう。
ただし、このレンズを使用したサングラスは流通の少ないのが実態です。
②ポリカーボネートレンズ/プラスチックレンズ
スポーツ用の一眼レンズのタイプ(ゴーグルタイプ)に多く使用され、耐衝撃性が高くで割れにくい特徴があります。
一方で、ミラー無しのタイプのレンズ表面を見ると虹色の反射が見えることからもわかるように、レンズの成形時に
大きなひずみが出てしまい光学性能ではCR-39等の眼鏡レンズに劣り目に負担がかかりやすい点があります。
耐衝撃という利点を生かせるスポーツ以外での長時間の使用はお勧め出来ません。
また、素材自体がとても柔らかく通常ハードコートを付けているのですが、硬いハードコートを付けるとクラックが
発生するため、柔らかめのハードコートしか付けられず、キズに弱い欠点があります。
③アクリルレンズ/プラスチックレンズ
素材自体は、透明性が高く硬度も比較的高いため、サングラスや既製老眼鏡等の量産用のレンズ材料に用いられます。
しかし、吸湿によって形状や屈折率の変化が大きいことや耐熱性も十分でないため、通常のメガネレンズ等の高精度
用途には用いられません。
キズに強くするためにハードコートを付けるのが一般的ですが、そのハードコートに熱や衝撃によりひび割れが入りやすく、
レンズ自体の寿命も比較的短いといえます。
また、レンズの成形時、素材の粘り気によりどうしてもひずみが発生しやすいレンズとなります。
④トリアセテートレンズ/プラスチックレンズ
トリアセテートの素材を使用したレンズで、安価な「偏光レンズ」に使用されます。
詳しくは、「偏光サングラス」の項目で記載していますが、レンズが薄くて軽い利点はあるものの、
変形しやすく光学性能等がもっとも劣り、「偏光サングラス」としての品質基準に達しないものがほとんどで、
目にとってはいいレンズと言えません。
ただ、値段の安さから雑貨店、スポーツショップ等を含め商品の流通が多いのが実態です。
⑤ガラスレンズ
ガラスレンズの代表は「レイバンサングラス」となります。
ガラスレンズの特徴は、とにかくキズに強く、化学変化や経年劣化等が起こりにくくいつまでもその特徴を保てるということです。
また、ひずみ等が発生しにくく光学性能がいいレンズといえます。
一方で、プラスチックに比べると約1.5倍重くなってしまい、また、ガラスという素材上、プラスチックに比べると割れやすいという欠点があります。
*結論として、代表的な素材のうち軽くてもっとも目に負担をかけない目にいいサングラスは、
CR-39やウレタン系の眼鏡レンズを使用したものとなるでしょう。
サングラスのレンズの種類とは?
レンズの機能による種類を確認しましょう。
サングラスを機能別にみると、大きく4つの種類に分けられます。
①「カラーレンズ(色付きレンズ)」
②「調光(ちょうこう)レンズ」
③「偏光(へんこう)レンズ」
④「特殊レンズ」
の4タイプの違いを理解して、自分にとって目にいいサングラスを購入するようにしましょう。
①カラーレンズ(色付きレンズ)
レンズに着色して眩しさを軽減したポピュラーなレンズです。
色の濃度や色味に種類が多く、色が濃くなるほど眩しさが軽減できます。
また色味によりカットする波長が異なってくるので、ライフスタイルやシーンに応じて最適な色味・濃度を選ぶようにします。
②調光(ちょうこう)レンズ
紫外線の量に反応して、紫外線が多いとレンズの色が濃くなり、紫外線が少ないとレンズの色が薄くなる非常に便利な
レンズです。したがって、晴天の屋外では色の濃いサングラスとなり、室内に入ると色味をほとんど感じないレンズとなります。
温度により色の濃度が異なり、温度の高い夏よりも温度の低い冬の方が色が濃くなる特徴があります。
瞬時に色が変化する訳ではないので、トンネルのある場所でのドライブには使用できません。
また、調光機能は経年劣化により、徐々に変色しにくくなる欠点があります。
③偏光(へんこう)レンズ
特殊な製法により一定方向の光線のみを透過させるという機能を持ち、余計なギラつきをカットし、
一般のサングラスよりもクリアな視界を確保することが出来るレンズです。
ドライブではフロントガラスへのダッシュボードの反射による映り込みをカットしたり、釣りでは水面の光の反射をカットし、
水中を見えるようにしたり、雪山では雪面からの反射光をカットして視界をクリアにしたりと、従来のサングラスには無い機能を
持ったレンズで、一度偏光レンズを使用すると、そのとりこになった人がたくさんいます。
ただし、偏光機能を発揮するには、レンズにある程度の濃度が必要となります。
プロが教える偏光レンズの見分け方
偏光レンズは一定方向の光線をカットする仕組みなので、2本の偏光サングラスを両手で持ち、片方のサングラスは水平に、
もう片方のサングラスは90度方向にして2つのサングラスのレンズを重ねて景色を見ると、真っ暗になります。
いづれか片方のサングラスか両方のサングラスが偏光レンズを使用していない場合、真っ暗にはなりません。
もう一つの手法は、液晶画面を使用しているスマホを活用するやり方です。
スマホのなるべく真っ白になる画面を開きます。その画面の手前でサングラスをかざします。そこで
サングラスをゆっくりと回転させると、画面の色が変化すれば偏光レンズです。
偏光レンズが90度方向で2枚重なると景色は真っ暗になります。
サングラスの中でも「偏光レンズ」は、特に高機能で一度使用した人は手放せなくなる評判のレンズです。
その偏光レンズの種類と目にいい偏光サングラスの選び方をお教えします。
購入の際、『偏光サングラス』の表示があるかを確認しましょう。
家庭用品品質表示法では、偏光機能の程度(偏光度)が90%以上ないと「偏光サングラス」とは表記出来ません。
したがって、高い偏光機能のサングラスを購入する場合は、「偏光サングラス」の表記があるもを選びましょう。
素材別偏光レンズのメリット、デメリットがわかるように表にしました。
目のためにもおすすめの偏光レンズは、一般医療機器同等のメガネ用レンズということになります。
プロが教える偏光レンズのゆがみチェック法
偏光レンズにゆがみやひずみが入る場合、天井の照明等を反射させてその反射した像からひずみの有無を知ることが出来ます。
特に周辺部にひずみは現れやすい傾向はあります。特にトリアセテート素材では、この確認が必要です。
レンズの表面処理とは?
サングラスのレンズの表面処理を確認しましょう
プラスチックレンズには、機能性を高めるための数種類の表面処理があります。
これらの表面処理は、レンズの寿命や視界の快適さに大きな影響を与えます
いいレンズにはこれらの処理がされており、必然的に他に比べると値段も高くなります。
レンズのカーブとは?
レンズのカーブ形状を知りましょう。
サングラスには、そのレンズのカーブ形状が数種類あります。
レンズにカーブが無いもの、すなわちレンズがフラット(平面)なものが0(ゼロ)カーブとなり、
カーブがきつくなるにつれてこの数値が大きくなります。
一般的にメガネレンズで使用されるのが3カーブ前後、サングラスで使用されるのは4~8カーブ前後となり、
このカーブ形状により特徴があるので理解しておきましょう。
度付サングラスとは?
度付サングラスのレンズを知りましょう。
サングラスを度付きにする場合があります。
その際、サングラスに入っているサングラスレンズを度付きに加工すると思っている人もいるかもしれませんが、全く違います。
実は度付きの場合は新たにレンズを作成しているのです(度付用インナーフレームタイプを除く)。
したがって、レンズをどの仕様にするかの確認が必要です。
サングラス自体は枠のみ使用することになるため、価格も度付レンズ分が上乗せされる形になります。
度付サングラスを製作する際、普段掛けているメガネよりも大きなレンズになるケースが一般的です。
ここでフレームが大きくなることによる以下の注意が必要です。
●近視の場合、周辺部のレンズの厚みがさらに増す。
●レンズが大きくなることにより、同じ度数でもゆれやゆがみを感じやすくなる。
●フレームが顔を包み込むような形状のタイプは、特殊な度数補正等をしないと視野が狭くゆがみがゆれ等が生じやすくなるので
注意が必要です。
また、視力に関しても注意が必要です。
●普段のメガネが度数を少し落として弱く作製しているとすると、そのメガネと同じ度数であってもサングラスによる光量不足で
視力が落ち、さらに遠くが見えづらくなる。(特に色の濃いサングラスの場合)
以上の点を注意して、サングラスの形状やレンズの濃度等を選びましょう。
尚、サングラスの種類によっては度付が出来ないものがあるので、事前にその確認が必要となります。
これら、サングラスのことを理解しているショップで購入しましょう。
偏光サングラスの選び方、偏光レンズのメリット、おすすめの偏光サングラスは、ご理解頂けましたか?
以上の内容を理解した上で「偏光サングラス」等を販売しているかどうかで、
本当に目を大切にしようとしている店舗か否かの姿勢がわかります。
大切な目ですので「サングラスはレンズが命」の考え方に基づいて販売しているショップで
購入するようにしましょう。
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紫外線カット、スポーツサングラス、クリアレンズ、日本製レンズ等のおすすめ商品は下記店舗で。